みんなで守ろうなごやの生きものたち。

アライグマ防除対策

現状と課題

アライグマ(学名:Procyon lotor)は、北米大陸に広く生息する中型の哺乳類です。アライグマが主人公のアニメが放映された影響もあり、ペットとして大量に輸入されましたが、捨てられたり逃げだしたりして野生化した個体が確認されるようになりました。天敵となる動物がいないことや、繁殖力の強さから、近年野生の個体数が全国的に増加しています。

アライグマは、小型の哺乳類、爬虫類、両生類、魚類、甲殻類、昆虫等の動物をはじめとして、果実、野菜等の農作物まで幅広い食性をもっており、地域固有の希少な動物を捕食してしまうことや、農業被害が問題となっています。

このような状況から、アライグマは特定外来生物に指定され、飼育や移動などが原則禁止されています。

名古屋市内では、守山区など北東部を中心に多くのアライグマが生息しています。また、平成22年度には昭和区で4頭、中区で1頭捕獲されるなど、分布を拡大していると考えられます。守山区では、希少種である「カスミサンショウウオ」の食害が疑われるなど、生態系への影響が懸念されます。

協議会の取り組み

なごや生物多様性保全活動協議会は、なごやの生態系を保全するため、アライグマの防除に取り組んでいます。

(1)生息状況調査

「カスミサンショウウオ」など希少種の生息地となっている湿地を有する緑地を中心に、自動撮影カメラやフィールドサイン(足跡など)により、生息状況を調査します。

自動撮影カメラに映ったアライグマの映像

アライグマの足跡

(2)捕獲

調査によってアライグマの生息が確認された場合は、箱わなを使用してアライグマを捕獲します。

アライグマの情報求む!

アライグマなどの外来種を中心に、25種類の生きものの目撃情報を収集しています。
お寄せいただいた情報は、生物情報モニタリングデータベースに蓄積させていただきます。ぜひ生物情報モニタリングデータベースのページより情報をご登録ください。

ご注意

アライグマは、狂犬病や回虫症などの感染症を媒介する可能性があります。また、野生個体は見かけによらず凶暴です。見かけても、近づかないようにしましょう。

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